サラリーマン相手の夜間ITコースが、都会だと結構あって企業が授業料を出してくれるとか、自腹で習いに行くとか色々在るようで、そこそこ、そういう教育産業が成立しているってことは頑張っている社会人の方がそれ相応に居られるのでしょう。
また、プログラマーや、IT企業の開発部隊などでは、自分に与えられた課題をクリアするために、あれこれ努力を必要とする部分が存在するようです。
そのため、課題をクリアするために頑張って残業が続く事もあると思います。
もう少し頑張りたくても、労働時間制限が在るので、帰らざるを得ない。
でも、体調面で言えば、帰ったほうが良い。
さて、特に頭脳労働に限って言う場合に、成果を出すのに、個人差があると思うのです。
- 寝たほうが効率が上がる人
- 気分転換したほうが効率が上がる
- 家族とふれあいの時間を持つほうが効率が上がる人
- 納得できるまで寝ずにでも、うとうとしながらでも没入するほうが効率が上がる人
- コーヒーを沸かしたり、机や部屋の整理をすると効率が上がる人
で、昨今言われる「裁量労働制」について、思いますと
上記の、「自分で納得できるまで没入するほうが効率が上がる人」、このタイプの人には、もしかするとマッチするのかもしれませんね。
本人が生活費のために残業をするのでは無くて、自分の成果を出したいために、長時間の没入を求める場合には、もしかしますと裁量労働制が、マッチするのではないでしょうか?
だからと言って、残業代0でいいよね。とすると、社員さんもヤル気が出ないでしょうし、労使双方の納得できるポイントを探すのが大変かもしれません。
また、その他に考えられる問題として
- 折角長時間労働をしたのに成果が出ない場合、きつい。
- 成果を出したら出したで、同僚から妬まれる。
最初の方は本人さんの体裁が悪くなり、同僚から馬鹿にされかねないと言う事です。
後者の方は、
一般の社員さん(家族サービスや、地域活動も、しなければ成らない、下手に会社人間になってしまうと、妻や家族を失いかねない。そう云う縛りの中で、限られた時間で成果を出す努力を求められ、頑張っている普通の一般的な社員さん)の、立場から言えば、より短時間に成果を出している方が能力は、そうやって普通に頑張っている人のほうが上であるはずであり、「ただ、だらだら時間をかける働き方をして有能なふりをされても納得できない」のではないかと思います。
さて、頭脳労働と単純労働と簡単に言いましても、これは、分類するのも簡単ではないと思います。
「弓で的を射る」とか、「UFOキャッチャーで90%の戦績を出す」とか、見た目は単純労働に見えて、頭脳労働かもしれません。
熟練すれば単純労働ですが、熟練するまでに時間が必要で、初心者にとっては頭脳労働だと思います。
初心者と熟練者を、わりと単純に分類できる分野と、単純に分類できない分野。
クレーンとか、フォークリフトとか、熟練者の方(かた)の仕事は、名人技だと思います。そのレベルに達するには、相当な時間を必要とすると思います。
私には経験がないので、クレーンやフォークリフトの上達に「30時間ぶっ通し」とかが、効果があるのか無いのかは判りません。
私が携わったことがある、プログラミングの場合、自分で変数を定義して、関数を定義して、設計を行う作業がありまして、どんどん自分でルールを作って、それぞれに名前を付けてゆき、それを利活用して、一連の動作を作りこんでいく作業が有あります。
とても沢山定義していきますと、自分でつけた名前、自分で考えたルールですが、数が膨らむに連れ、頭で整理がつかなく成ってきます。そして、忘れたり、勘違いしたりという事が発生してきます。忘れる前に有る一定の到達点というか、形を作ってしまいたい時があります。
長時間の没入で、一日の労働時間があっという間に過ぎ去っていき、残業時間帯に食い込んでいく事はしばしば発生します。
ときに、寝ると、定義してきた事柄を忘れてしまうことがあります。
そして、思い出せない。
翌日、出勤後、作業にとりかかっても、昨日作った「変数や、定義した関数等、ルールを思い出す」と言う作業が結構大変に感じることがあります。午前中は思い出す作業で潰れてしまうとか。
こういう場合の様に、ある一定の到達点に到達するまで、ぶっ通しでやるほうが効率が良いと言う事は、在ると思います。
頭のいい人は、先週定義した変数や関数を覚えていて、仕様書を読み返さなくても即座に仕事に入れると言う人が居られると思います。
そういうタイプの人に比べれば、「明日になると忘れるので、今没入したいんだ」と言う人は、記憶力が弱いと言う弱点があると言えるかもしれません。
でも、記憶力がすごい人って、そんなに多くは居ないんじゃ、ないでしょうか?。
そうなると、こういった業種の人とか、そういう業務をやっている時というのは、家庭生活が許せば、裁量労働制でやるほうが、一般的な人は効率が上がるかもしれません。
いや、むしろ家庭を抱えていないほうが適性が在るという結論にさえ、なりかねない。
そういう結論になることは、行き過ぎで、本末転倒なので、好ましくないと思います。
さて、多分、コンピュータの事を、0から総て理解するには、大変な量の学習が求められると、思います。
そして、コンピュータは、昨今通信と融合していますので、コンピュータと通信を共に理解するには、相当な量の学習が必要です。
じゃ、そんなに一杯勉強しないとコンピュータを使った仕事をする事はできないのか?。と言えば、そうでもないのです。
世の中には、ワードプロセッサーとか表計算ソフトとかが存在します。
一般的事務をこなすのには、有名なワードプロセッサーと表計算ソフトを学べば充分だと思います。
そこで、表計算ソフトを使って、Intel 8080プロセッサのアセンブラを作って欲しいと言う業務が来た場合、これは大変だと思います。
過去の、大型コンピュータとか、マイコンとかが進化して、パーソナルコンピュータになって来まして、筆の代わりになりました。
かつては主流だった筆ですが、筆と言うものを使うのに、そんなには学習を求められません。
ある程度、習字教室で学べば、筆を使うことが出来ると思います。
じゃ、筆を使う事が出来れば、小説家になれるか?。
でも、筆を使えるだけでは、小説家にはなれないですよね。
小説とは何か?。
どういう物語を書きたいのか、物語のプロットと登場人物とシーン、時には情景描写や登場人物の言葉等を、考えぬく作業が求められると思います。
これは、「表計算ソフトを学べば、Intel 8080のアセンブラを作れるか?」も同じで、表計算ソフトの挙動を学んだだけでは出来ないのです。
「Intel 8080アセンブラと言うものがどういうものかを理解し把握した上で、表計算ソフトの特性を知り、表計算ソフトでIntel 8080アセンブラの動きをさせるにはどうするかを考え実現するお仕事。」だから、と言えると思います。
※わたしには、Intel 8080 アセンブラを表計算ソフトで実現する能力はありません。
でもこの世に実在するんです。
※復活!TK-80の製作者の方が長時間労働されたかどうかは知りません。単純に表計算ソフトを使ってアセンブラを作る発想がすごいなと思いましたので、弘法筆を選ばずの現代版に思えました。
さて、コンピュータと通信に関して、身に付けるべき領域は膨大で広大で、とても、すぐに完全把握には至れないけど、世の中のお仕事としては、そんなに学ばなくてもお仕事はありますよ。
と言う視点で言うなら、日々発生する伝票の入力ですとか、そういうお仕事は在るようです。
求められる入力速度とか量については、色々なようですけど。
スタンドアローンのコンピュータの場合、中のデータが外に出ることがありませんし、外から不要なプログラムが入ることもない。
スタンドアローンのコンピュータでデータを外とやり取りをするには、FDとか、CD/DVDとかメモリーとかによってデータやプログラムの授受をするのですから、この作業で何かが入るとか、何かが出ていく事に成ります。
初期のウィルスは、この時に入り込んで居ました。
逆に言えば、それ以外では、入るとか、漏洩が起きるタイミングはなかったでしょう。
利用者も、そのタイミングを除けばあまりリスクを考える必要もなかった。
コンピュータがスタンドアローンでの運用が前提なら、プログラマさんもSEさんも、自分の製造するソフトにだけ気をつけていれば良かった時代だと思います。
現在のコンピュータは、スタンドアローンで使われるシーンは、かなり限られてくると思います。と書いていいのかな?。
スタンドアローンで使われることが当たり前だった時代には、コンピュータの事だけを学べば、良かった時代です。そして、自分の生産物のことを主に考えればよかった時代だったと思います。
でも、現在一般に販売されているパソコンは、(スタンドアローンでの使用は可能ですが)一般的には通信機能が標準装備されていて、一般的にネットワーク接続された状態で使われていると思います。
そうなりますと、自分が製造するソフトを搭載するために、コンピュータのことを学んだだけでは、足りなくなります。
セキュリティーについて考慮を求められた場合、そのコンピュータの上で動く他のソフトウェアやサービスに関する知識や、運用モードに関する知識、そして、そういうことを理解する上では、さらに通信に関する技術の事も学んで置かないといけない事に成ります。
これはとても大変なことです。
そんなに、あれこれやらないとプログラミングは出来ないのかと疑問がおきますが、
例えば、女子高生が、簡単なプログラム言語を使って、お料理のレシピ表示プログラムを作るシーンを考えてみたいと思います。
- 料理のカテゴリーのリストを表示させて、利用者が選択する。
- 選択されたカテゴリーの料理の名前をリスト表示させ、利用者が選択する。
- 料理名とそのレシピを表示する。
ごく簡単なプログラムで出来ると思います。
じゃ、この場合、女子高生は、コンピュータサイエンスを学ばないといけないのか?と言えば、簡単なプログラム言語の言語仕様程度を学べば多分実現可能で、コンピュータサイエンスまでは学ぶ必要はないと思えます。
じゃ、この場合、女子高生はセキュリティーを学んで置かないといけないのか?。と言えば、その必要もないと思います。あくまでレシピを表示する部分だけに全力投球で良いと思います。
じゃ、この場合、女子高生はコンパイラーや、インタプリターを学ばないといけないのか?と言えば、直接関係するコンパイラーまたは、インタプリターの基本的仕様を学んでおけば通常は問題なくて、よほど癖がある場合、どういう条件で問題が生じるかについて学ぶぐらいでいいと思います。
じゃ、この場合、女子高生は、各種文字コード大系全般と相互変換のアルゴリズムを学んで実装しないといけないのか?と言えば、そのへんは、言語仕様の中で吸収されるか他のサービスルーチンがやってくれる場合が多いので、そこまで学ぶ必要は無いと思えます。
コンピュータで、プログラムを書く場合でも、そのほとんどは、言語仕様やサービスルーチンで自動的にやってくれていて、必ずしも内部詳細について学習をしておかないと、プログラムを書けないというものではないのです。と、言えると思います。
問題が、顕在化した時にだけ、問題解決のために、原因の探索をすればいいのです。
自分が考えた道筋通りに動かない、つまり、バグ。バグを解消するには、自分の考えた道筋に沿って、何処まで動いていて、何処で動かなかったのか?。地図に、トレースを書くように、追いかけていき、躓いているポイントを明確にして、原因を探索して解決して、更にその先にすすめる。
バグ退治、デバッグでは、そういう作業が行われると思います。
広い大地の地図に、現在位置と目的地があり、そこをつなぐルートがある。
どこで、詰まっているのかを探して解決するのがデバッグでした。
セキュリティーは違います。
広大な地図を眺めて、全体を正確に把握しないといけません。把握した上で、どこに弱点が在るかを洗い出し、そこに対策をする。
つまり、自分の考えたルート一本の道筋だけを学べば良いのがデバッグで、その地域の地図全部を頭に入れて弱点を考えるのがセキュリティーと言えると思います。
セキュリティーについて、完全に考慮するには、コンピュータと通信に関する完全な知識が、求められる。
求められる学習量が半端じゃないのです。
さらに、世界中で、日々コンピュータは進化しています。
プログラムは、世界中の誰かが、何時も、何処かで改良をしています。
昨日、読破し、理解したコードが、今日もそのままなのかどうかはわかりません。
裁量労働制で、個人としての没頭できる時間を増やせたとしても、限界はあると思います。
そうすると、個人で限界があるなら、大勢でと成ると思います。
大勢で取り組む事になれば、組織力とか、チーム力で乗り越える事。
大勢の組織やチームで動く場合、組織管理とか組織マネジメントと言う作業が伴います。作業分担や進捗管理、問題や課題の発生や明確化と解決に向けた取り組み。
組織のマネジメントではチームメンバーの悪意の有無とかより、間抜けの有無というか、うっかりミスて的な、「あ、それは考慮漏れだな」的な部分の洗い出しが大切に成るかもしれません。
相当に優秀な人でも、気づかず見過ごしてしまうとか、気づかなかったという事はあります。
なので、その人の気づかなかったことに気づいてあげる事は、大切かもしれません。
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組織、個人の集まり、大勢、あるまとまった集団
組織は意識を持つか?
何かに書いてあったのですが、本来個人の集まりでしか無い組織が、やがて生命体のごとく組織の永続をこそ目指して動き出すことがあると。
まるで、組織がひとつの生き物のように組織に都合の良いことを良しとして動き出すとか。
その反省で、企業の社会貢献とか言われるように成って来たのでしょうか?。
組織に従属する場合、ある程度、組織内部とか、組織間での信頼関係が必要に成ります。必要になるがゆえに疑いを持たない。持ちにくい。
大きな組織になればなるほど、その点について、あそこの部署が確認を怠るはずがない。とか、そういう動きはあると思うんです。
まれに、疑問をいだいても、何処かの組織が、その点は確認済みであり問題ないという回答をすることを期待する。と言うこともあると思うんです。
そして、期待通りに、問題はないですよと言う回答がくれば、もう、その疑問は考えないと思うんです。
裁量労働制が、あろうがなかろうが、没頭を必要とするシーンで、没頭すればいいんでしょう。多分。
ただし、コンピュータの本質を理解し尽くすことも、また大変なので、許可されないデーターを自宅に持ち帰るとか、社外に持ち出すと、これはこれで問題なので、没頭するにも、よく考えてやらないといけないと思いますけど。
プログラマーの場合、自宅のコンピュータを使って、アイデアの基を練るとかは、充分にできますので、具体的なデータ等は作らずに、文字型とか数値型とか、データの型を同じような感じにして、アイデアをプログラムに落としこんで試して見るなどは出来ると思いますので、出来る範囲で出来る事を何とかやるくらいのことはいいんじゃないでしょうか。
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たった一人が全部をやりこなせるのか?という疑問について、
天才ならやり遂げる人も出現するかもしれないけど、一般的にはかなり難しい。
一般的な人材の場合、組織化して、作業分担して、組織運営の中で、各自の「うっかり」「ぽっかり」「気づかなかった」をサポートしつつやっていく事になるのではないでしょうか。
人件費が最もカネがかかるという場合、そこそこの教育水準があって、より人件費の安いところが有利になるかもしれません。
人材を確保するのに、自分の身の回りだけで、たりるのか、世界に目を向けたほうが良いのか?。という事になると思います。
世界の人が、より良い世界に向かって頑張る構図になると思えてきます。
でも、現代の世界情勢は、ある意味予断を許さないような、ところもありますし、オリンピックのように各国が協力して成し遂げている分野もあります。
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さて、ここで、マンマシンインタフェースとか、VRとか意識の読み取りとかについて考えますと、究極のマンマシンインタフェースは脳直結とか、意識直接接続になると思うのですが、これは、J.P.ホーガン著作の「星を継ぐものシリーズ」に出てくるコンピュータの「ゾラック」とか「ウィザー」あたりの話になると思うのです。
意識とか、記憶とかを読み取る時代になれば、クレジットカードの暗証番号とか、そばから意識を読み取られるとか、記憶を読み取られる時代が来れば、自分だけが知っているという時代ではなくなるのでしょう。
経験の転写(コピー)とか、学習時間の短縮とか、そういう名目で進むかもしれません。
そういうものが一般的にあちこちに有るという、時代を迎えるまでの過渡期においては、部分的にそういう装置が稼働しているのでしょう。
そういう装置の管理者が単一組織なのか、各国政府なのか、各国研究機関なのかは判りませんけど。
企業における機密や、秘密を沢山知る人物はだれか?と考えた時、経営中枢に近くなればなるほど、多くの情報が集まってくることが考えられます。
そういう過渡期において、気軽に表を出歩いて良いのか?という疑問が生じます。
海外旅行とか出かけても良いんだろうか?。という疑問も生じます。
なにか、とてつもなく大きな、パラダイムシフトが待っているような?。
ITが革命的なのは、そういうことなのじゃないかとも思えてきます。
こういう時にちょっと気をつけないといけないことは、もしかしますと、傷まみれで頑張っておられる権力中枢の方々が、自暴自棄になってしまわないように配慮する事かもしれません。
そういう時代が、いつ来るのか?
100年先か?。200年先か?わかりませんけど。
<蛇足>
過去:「常に神様は、貴方を見ておられます。」
未来:「死後、記憶はライブラリーに収められます。」