昨年、実験的にやってみました。
その結果、お米が出来ました。
藁については稲の背が低く、藁の収穫量は少なめでした。
材料について
・場所:水田のそばの空き地
初めての実験をしますので、普通の稲の生育環境になるべく近い処でやってみました。この投稿をご覧下さった方の中には、既に小学校の校庭等でされた方もおられると思いますので、私も今後機会があればもっと変わった場所でやってみたいと考えています。
・水:水田に流れこんでいる水を利用
失敗したくなかったので、なるべく普通の水田に用いられる水を利用しました。でも、機会があれば水道水で出来るのか?やってみたいと思っています。
・苗床:稲藁
・ミニ水田の材料:プラスチックのダンボール、ハトメ
上記検索結果に含まれないかも知れませんので、今回私が用いたプラスチックダンボールに関して、もう少し詳しく説明させて頂きます。買ったお店はコメリと言うホームセンターでした。商品としては、「PPプレート 900×1800×2.5mm厚 半透明」というもので、1枚辺り200円前後の価格のものでした。この製品は、紫外線で劣化するので、屋外で放置すると1年でボロボロに成るタイプです。もっと値段の高い種類も有りましたが、実験で使い捨てにするつもりでこの製品を選択しました。数年にわたり繰り返し栽培を行うなら、器の材質や構造について、最適解を探すのが良いと思います。
・肥料:無し
・除草剤及び防虫剤:無し
・杭と板
杭と板は、補強の為に必要になりました。プラスチックのダンボールで作った器は、とにかく強度が無く、水をはると形がダラーと崩れてしまいますので、板で型くずれしないように外から補強してあげないといけませんでした。そしてその板が倒れないように、杭で固定しました。ちなみに、杭を打つことが困難な場所の場合、ブックエンドの様なものを用意するか何らかの対応作を検討する必要があると思います。
実験概要
まずは、4月から11月位迄実験を実施する場所の選定と確保を行いました。
そして、次にプラスチックのダンボールとハトメを購入し、現地で組み立てました。
購入したプラスチックのダンボールをハトメを使って、器にします。
プラスチックのダンボールのサイズは、縦が1800ミリで幅が900ミリの物で、これの四側面を立てて、ハトメで止めて、器の形にしました。
問題は、立てる四側面の高さでした。
水位と根の長さに関係してくると考えられますので、どの位がベストなのか探求するポイントかも知れません。
5cmくらいにすれば、面積を多く出来ますが、水位が低くなります。
30cmくらいにすると、水位を稼げますが、面積が小さくなります。
今回はとりあえず20cmで実験しました。
プラスチックのダンボールで器が作れたら、板と杭で補強固定し、藁を敷き詰め、水を張ります。
水をはってしまえば、台風でも飛ばされないと思いますが、何も入れていないと弱い風でも吹き飛んでしまいます。
この後、苗を植え付けるまでの期間は、藁が腐るのに任せます。最悪の場合は腐り始めにも至らないかも知れません。また、腐り始めますと臭い匂いが出て来るかも知れません。
5月初旬、田植えで余った苗を、もらってきたりして、田植えをします。
放置されていても、無断で持ってくるとかはダメです。田植えの後で、弱いところを補充する意味でしばらく温存されていると思いますので、本当に余分な苗を持っている農家さんを探して、承諾を得て、もらうのが良いと思います。そう言う意味では、もし実験をされるなら、事前に何軒か交渉しておくのも良いのかも知れません。また重量がありますので、運ぶのは大変です。
苗を準備出来たら、田植えをするのですが、培地が泥ではなく、水に浸した藁なので、腐り始めた藁の隙間に植えこむ形になります。
田植え直後の水田を観察しますと、数本の苗が、30cm前後の間隔で整然と並んでいる様子が見て取れると思います。
同じように30cm前後の間隔を開けるのが良いのか、もっと間隔を詰めてみつに植えるのか良いのか、実験のバリエーションを増やすネタはありそうです。
植え付けの密度と、稲の背丈の関係や、植え付け密度と実の付き方など、疑問点は多いです。
普通の水田と比べて、培地の条件がかなり異なりますので、どのくらいの本数をどのくらいの間隔を開けて植えるのが良いのか?については、実験を重ねるか、同時に幾つも作ってバリエーションを増やし最適な値を探すのが良いと思いますが、場所が確保できればやってみたい事に成ると思います。
田植えは、手で植えるのですが、雑菌や虫が発生している事も考えられますので、ゴム手袋をする事を推奨します。
田植えが終われば、水が干上がらない様に、水をはっておく事に留意します。
6月頃、中干しと言う作業が有ります。今回の実験では、水を抜くというより、時期が近づいたら保水せず、苗床の表面がやや乾燥する状態に持って行きました。この時期に強風に吹かれると、飛ばされる危険が有りますのでペグなどで補強することも考えておくほうが良いのかも知れません。
中干しの期間が終われば、また水をはっておく事に留意しました。
7月頃花が咲きます。
8月9月に日照りが続く場合、培地が乾燥するかも知れませんので、水の管理に気を配りました。
花の季節に受粉できれば実が付きます。
その後、ペッタンコだった実に、徐々に中身が入っていきます。
稲穂の全ての実が固くなれば、培地に水がなくても大丈夫だと思うのですが、飛ばされる危険が有ると考えて、私はずっと水をはって置きました。
9月か10月に稲刈りを行います。
一般的農家さんは、機械で稲刈りをしていると思いますが、実験の器は端から端まで手が届きますので、鋸の様な歯が付いた稲刈り用の釜で充分稲刈りが出来ます。
その後、稲木を組んで、刈り取った稲を乾燥させることになります。
私の場合は、古い折りたたみパイプベッドの骨組みを使って、稲木の代わりにしました。
稲の量が僅かしかありませんでしたので、これで充分でした。
この後、の処理については他の方のページを、ご紹介させて頂きます。
あとがき
稲の実験を始める一年前に「うずら」の飼育に取り組んでいました。
鶉は、生後2ヶ月で成鳥になります。
大人になった鶉の飼育環境として、藁を使うことを始めました。
どのような藁を使うのが良いのか?と考えた処、稲刈りの終わった水田に残った切り株から、また生えて来た稲が12月頃に稲穂に実が入らずに枯れていました。
稲刈りの季節の後、ただ、放置されていたもので、農薬を散布されていませんし、もしかすると鶉の飼育箱に敷き詰めるのに、最適なんじゃないだろうか?と思いました。
その後、この稲作実験を始めました。
結果としては、栄養が少ない為か?、稲の背が短く、秋に放置されていたものと同じぐらいの藁の長さで、鶉の飼育箱に入れるのにちょうどいい長さでした。
気のせいかも知れませんが、実のつき具合は、普通に栽培されている稲穂と比べて、そんなに遜色ない様に思えました。
ビギナーズラックだったのかも知れませんし、なんとも言えません。
こう言った実験を通じて、技能を身につけることがもしも出来たなら、水と日照の確保できる場所があれば、水田がなくても、趣味の稲作をすることが可能に成るかも知れません。
しかし、大規模にやり始めた場合に、管理の手間を一人でまかなえるか?、虫や鳥や害獣に襲われないか?など、未知の課題が今後発生する可能性は存在すると思います。